ひょうたんグループ提供

 日立で活躍する外国人の人物像シリーズ
陶芸家 クリストファー リード フロック (Reid Flock) 氏
2007年7月

    
はじめに
 現在、日立市には種々の分野で活躍中の外国人がおられますが、今回、数々の陶芸家に師事し磁器デザインを学ばれて2000年に来日、日立に工房を構え、陶芸展にも出品されているカナダの陶芸家リード フロック氏をご紹介しましょう。

経歴
・ 1971年カナダ オンタリオ州バーリントン生まれ
・ 元々音楽の道を目指していたが、夫人の趣味の会で試してみたロクロのレッスンが楽しかったことがきっかけで陶芸の道に入り、カナダの磁器芸術家に師事の上磁器の芸術・デザインを教えるシェリダン校で修学。.
・ 2000年来日し日立に在住、前野善樹先生に師事。
・ 2005年日立市久慈町に工房スタジオ・リードをオープン。
・ 2006年灯油窯を設計・製作、現在に至る。
 

作品について
・ 原料は京都産のブレンド土を、釉薬は自分で調整したものを季節に応じて変えながら作品を制作。
・ 作品の種類は、茶碗・鉢・水差し・飾り皿など多岐に亘る。
・ 焼き物の系統から見ると、萩焼に近いものと天目茶碗の二系統になる。
・ 萩焼に近いものは、朝鮮の青磁に似た感じもあり、素朴ではあるが同時に洗練された爽やかさを与えてくれる。
・ 天目茶碗にあっては、漆黒をベースに木目調の黄褐色と赤錆色を融合し、なおかつ形状の上にフィロソフィーを現出し力強さを極めたものとなっている。


作品へのコンセプト
 陶芸品は通常、日用品と芸術品のどちらを目指すかを作る前に決めて掛かることが多いが、フロック氏にあっては使い手の感じ方が如何様にもなることを考慮すれば丁度音楽の聞き手の感じ方が様々になることと同様、出来上がり次第で決まるという考え方である。
 

展示会
・ 2006年12月スタジオ・リードにて初めて展示販売会を開催。
・ 2007年4月26日〜5月27日笠間工芸の丘にて行われた若手陶芸家の作品を笠間焼愛好家に紹介する新進作家陶芸展に出品。
・ 2007年7月28日〜29日スタジオ・リードにて展示販売会を予定。
 


製作指導

 ・生徒6人について毎土曜日・日曜日に製作指導を行っている。

スタジオ・リード住所
 〒319-1221日立市久慈町3−47−10 JR常磐線大甕駅から車で南へ
約5分
電話:0294(52)0100 ホームページ:
http://www.studioreid.com
見学:随時可
 

編集後記
 取材の終りに、直径60cm程の大きな飾り皿の制作を実演頂きました。氏は、自分自身の世界に浸るためにBGMを聴きながらロクロを回し始めました。
粘土の塊は見事に加工され、きれいな皿へと形作られていきました。特に最終段階の模様付けの工程では、見ている方が息を止める程緊張した雰囲気の中ですばらしい作品が出来上がり、深く感動した次第です。
 

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